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 各施設のおたよりから
駒沢三茶 2018年4月

わんぱくの保育・活動の様子をお伝えするコーナーです

 《  とことん「思い」に寄り添います!  》

★わんぱくクラブ駒沢
☆手をつなぎたくなかったリョウくんの
             気持ちに思いをはせる☆


 公園などに外出する時は、子ども同士で手をつなぐことを大切にしています。年上の子が年下の子の面倒を見るということもあれば、友達と一緒に歩く楽しさを味わうということもあります。また、歩くペースが異なる相手の存在を意識し、相手に合わせて自身を律する機会にもなります(スタッフと歩くと、スタッフが意図的に調節することが多くなりがちです)。手をつないで歩くということは、一見簡単なことではありますが、集団作りの中で大切にしたい活動でもあります。

 このように手をつなぐことを奨励しているのですが、ある日、珍しくリョウくんが他の子と手をつなぎたがりませんでした。最近、公園に出掛ける機会が少なったことも関係しているかもしれませんが、この日はスタッフと一緒に歩きたいという欲求が強かったのではないかとも思います。つまり、他の子と手をつなぐことを拒んだのは、単につなぎたくないということではなく、別の目的が存在していたのかもしれません。いえ、または本当に相手を見て単純につなぎたくなかったのかもしれません。

 その真意は本人にしか分かりませんが、上記のような活動の意義を念頭に、頭ごなしに「他の子とつなぐものだよ!」とか「年下の子の世話しようよ!」などと求めることは、リョウくんの気持ちを汲まないどころか、専門性に欠けた関わりになってしまいます。そうではなく、リョウくんの行動の裏の思いを丁寧に探ることが、支援において何より大事なプロセスです。表面的には「嫌がる姿」が目に見えても、「他に理由があって、それを上手く表現できずにいるのかもしれない」と、一歩で踏み留まって考えることで、子どもの本当の姿が見えてくることがあります。

 それに、この日は結局最後まで手をつなげませんでしたが、長い時間軸の視点に立てば、つなげた日も今まで沢山あったし、今後もそういう日はあると思います。長期的な目で見守ることで、子どもにも私達スタッフにも余裕が生まれ、それが次の成長への良いエネルギーになると思います。

 このような場面は、保育の中で多々あります。子どもの言動の裏の意味を推察し、それでも働きかけることを諦めずに、自ら手をつなぎたくなるにはどうするかなど考えることを通して、私達はより子ども達のことを理解できます。


★わんぱくクラブ三茶
☆お友だちと遊ぶ楽しさ☆

 4月の始め、始業式などで学校が早く終わる日は自由時間がたくさんあります。 自由時間を一際楽しんでいるのはリクトくんです。以前、自由時間ではカラーボールを転がしたり、絵本を音読したりとひとりで過ごすことが多かったのですがですが、最近では、自らお友だちを集め、遊んでいます。

 まずは読み聞かせ。「読み聞かせやるよー」とベルと絵本、イスまで用意してスタッフに読んでもらいます。そこにはシュンスケくんやコウタくんが集まってのんびりとした時間を共有しています。 読み聞かせに満足すると、「かるたやるよー」とアニメのキャラクターが書いてあるカルタを取り出し、リクトくんは読み手を。ミユちゃんやタイチくんがやってきて、スタッフも含めて真剣勝負です。

 なかでもとっても盛り上がるのが爆弾ゲームです。爆弾ゲームは前年度、集団あそびのなかでも何度もやった遊びです。音楽を流している間に人形を隣の人に回していき、曲が止まったときに人形を持っているひとが5秒くすぐられるゲームです。

 リクトくんが「爆弾ゲームやるよー」と言うと何人か子どもたちが集まってきます。リンカちゃんやレナちゃんは音楽が大好きなのでニコニコして参加しています。ミユちゃんは隣に回すはずの人形をコロリン~と言いながら向かいの人に渡します。みんなが笑い、その場を盛り上げてくれています。4月から新しく三軒茶屋のメンバーになったチエちゃんも楽しそうな雰囲気を察したのか参加し、お友だちをくすぐる時が来ると積極的に前へ出ていました。

 自由時間はのんびりしたり、ひとりで遊んだりと各々の好きなことに時間を費やせるのですが、こうやってお友だちと遊んですごすのは、本当に素敵な時間だなと感じます。