●ホーム
 各施設のおたよりから

三宿 ひかり 2017年11月

わんぱくの保育・活動の様子をお伝えするコーナーです

  《 「地域や仲間とのつながり」こそ、タ・カ・ラ・モ・ノです! 》

★わんぱく三宿
☆「こんにちは」から「行ってきます」へ☆

 わんぱく三宿がある通りを歩いていくと、今年度にオープンした焼肉屋『ケニヤ』さんがあります。お店の準備などで店員さんが外に出ていることも多く、公園に行く際にはスタッフが「こんにちは~」と挨拶をしていました。

 ほぼ毎日お店の前を通るので挨拶を交わす回数も増え、そのうちに挨拶以外にもお話しすることが多くなっていきました。
「今日はどこ行くの?」「すぐそこの公園でーす」
「濡れてるけどどうしたの?」「水鉄砲で遊んだんですよー」「楽しそうでいいね~!」 などなど…。

 スタッフと一緒に三宿のみんなも挨拶をするようになり、最初は小さめだった声もいつのまにか元気いっぱいなものになりました。お店の方がいつも明るく挨拶を返してくれていたからだと思います。

 そんな中、10月のハロウィンパーティーの日がやってきました。子どももスタッフも仮装をして、公園に遊びに出掛けます。みんなでワイワイ歩いていると、ケニヤの店員さんが通りかかり、声をかけてくれました。すかさず、対ケニヤさん用のスペシャルバージョン「お肉をくれなきゃイタズラするぞ~!」と言うと「お肉は勘弁して~」と返して頂けました。子ども達は大喜びです。それだけでは無く、しばらくみんなと一緒に歩きながら「楽しそうだね」「可愛い格好だね」とお話もしてくれました。日頃からみんなの様子を見ていて下さったからこその出来事なのでは、と思います。

 ハロウィン終了後、職員が改めてケニヤさんにご挨拶に行き、ここで初めてしっかりと名刺交換をしました。「ケニヤのトラちゃんって呼んでくださいね」と本当に気さくに言っていただきました。

 ハロウィン以降、ケニヤさんの前を通る際には公園前は「行ってきます!」公園後は「ただいま!」と挨拶をするようになりました。トラちゃんをはじめとした店員さん達も「行ってらっしゃい!」「おかえり!」と返してくれます。行きも帰りも「こんにちは」だった時より、あたたかい気持ちになります。最近では挨拶に加えて「トラちゃ~ん!」と呼びかけることも増えてきました。

 地域の皆様にあたたかく見守って頂けるのは、本当に嬉しいことです。何気ない挨拶や会話でも「あ、見てもらえているな」と心強く思います。そんな安心できる地域だからこそ、わんぱくクラブ三宿はのびのびとそのままの自分を出せる活動が出来るんだなぁと幸せな気持ちになりました。


★ひかり
☆「皆と一緒がいい!」☆

 赤グループの土曜活動で、東武博物館に行った時のことです。ミキさんは同じ班のメンバーと一緒に、実物大のバスの模型に乗ってくつろいでいました。その後、メンバー数人は別のところへ見学に行くことになり、まだバス内でのんびりしたいメンバーとは分かれて別行動することになりました。

 ミキさんは、別のところへ行くグループだったのですが、バスから降りたあとに急に座り込んで泣き出してしまいました。どうしたのだろう?と思い、色々声掛けをしたのですが、泣き止みません。ミキさんは、バスのほうを見ながら何かを伝えたい様でした。その様子をみてスタッフの増田が、もしかしたら皆で一緒に行きたいのでは?と感じ、バスに残っていたメンバーに声をかけ、全員で移動することにしました。すると、ミキさんは、すっと立って何事もなかったかのように歩き出しました。

 ミキさんは、ひかりの日は自分で連絡帳袋を準備して楽しみにしているそうで、いつも生き生きと笑顔で過ごしています。まだひかりに入って数ヶ月の新メンバーのミキさんですが、土曜活動の出来事から、ひかりの仲間と皆で過ごしたい、一緒にいたい、という思いを感じました。

 ひかりのメンバーたちは、外出先で何かをする(何かを見る)事そのものが目的、というより、仲間と会えること、仲間と一緒に時間を過ごすことを楽しみ、そこに意義を見出しているように私は感じています。場所がどこであっても、また毎年のように同じ場所に行っても、見学時間があまりない日も、電車や移動中、昼食時などの何気ない時間での仲間同士のやり取りを楽しんでいる場面をよく見かけます。そんなメンバー達の様子をみて、ひかりでの仲間との時間は、かけがえのないものなのだな、と実感しています。