●ホーム
 各施設のおたよりから

駒沢幼児駒沢・学習会 2015年2月

わんぱくの保育・活動の様子をお伝えするコーナーです。

《何をしても楽しいお年頃!デス》

★わんぱくクラブ駒沢
☆ダンボールタワー出現!☆

 1月の後半の部屋遊びでは、ダンボールタワーなる遊びで盛り上がりました。真四角のものから細長いものまで大小様々なダンボールを用意し、子どもたちが帰ってくる前に、スタッフが高く積み上げて待ち構えていました。

 学校が早く終わり、一番乗りでやってきたシュンくん。部屋に入るなり、高く積まれたダンボールに興味津々(支度中もチラチラ見ていました)。支度を終えたシュンくんが戻ってくると、スタッフがバットを使って、だるま落とし風のゲームを始めました。シュンくんは崩れていくダンボールに大興奮!バットを渡すと、少しずつタワーの中段を叩いて、いつ崩れるかわからないスリルを楽しんでいるようでした。

 シュンくんの次に帰ってきたのは、イットくん。タワーを見つけると、大好きなアメリカンコミックのキャラクターになって、タワーを攻撃!ひと通り遊び終えて、マットでのんびりしていたシュンくんが再び大喜び。その姿を見たイットくんは、ダンボールを積み直し、シュンくんに見せつけるようにタワーを崩しました。その後も、イットくんが崩し、シュンくんが大爆笑、と息の合ったコントのようなやり取りを繰り返していました。ダンボールタワーが、二人のコミュニケーションツールになっているようでした。

 その日以降も、タワーをデコレーションする遊びや、タワーに突進する遊びなど、いろいろな遊びが生まれました。子どもたちの創造力ってすごい!と改めて感じました。また、その創造力を引き出した、ダンボールもすごい!

 そんなこんなで、一週間が経ち。ぼろぼろになったダンボールとはお別れになりました。 今度はどんなアイテムから遊びが広がるか・・・。お楽しみに!


★幼児グループ
☆ガールズトーク☆

 ワカちゃんとリナちゃんと前野の三人で、お絵描きをしました。
 ふと前野が「リナちゃん、妹さんと遊ぶの?」と聞くと、お絵描きの手を止めて「うん」と嬉しそうにうなずくリナちゃん。それを聞いてワカちゃんも「ワカちゃんもおねえちゃんと遊ぶよ〜」。「ケンカもするの?」と聞くと、二人とも大きくうなずいていて…、思わず笑ってしまいました。

 ワカちゃんがお姉ちゃんとのケンカ話をしている間、リナちゃんは嬉しそうにワカちゃんを見ています。「リナちゃん、ワカちゃんのこと好き?」と聞いてみると「うんうん」とにっこり。今度は「ワカちゃん、リナちゃんのこと好き?」と聞くと「うん!すきだよ!」と即答。その答えにリナちゃんは、嬉しさ全開の笑顔です。 試しにワカちゃんに「前野さんのことすき?」と聞いてみると「うん、すきだよ!でも、怒ってる前野さんはきらい!こわい!」とバッサリ…。ニヤニヤと私を見ています。リナちゃんに「そんなことないよね〜!」と身を寄せると、“そうだよね〜”と言う感じでうなずきながら笑っています。

 その後もワカちゃんVS前野で、すきだのきらいだの、怖いだのなんだの、でバトルが繰り広げられます。リナちゃんは前野の話に乗ってくれて、何度もうなずきながら私たち二人をニコニコ見ています。 しばらく続いて「まったく〜」という感じで話はお開き。片づけの時間になってしまいました。

 は〜しゃべったしゃべった!楽しかった〜♪三人でガールズトーク。何でもないおしゃべりでしたが、なんだかすごく素敵な時間でした。 


★わんぱくクラブ駒沢
☆学習会☆

 1月23日に、わんぱくクラブ駒沢で学習会を行いました。駒沢のスタッフのみならず、他施設の保護者やスタッフにも参加して頂きました。今回は、駒沢に通うカイドウくんについて、ケース検討を行いました。わんぱく歴は8年目となるカイドウくんの個人記録を読み直し、彼がわんぱくでどういう時間を過ごし、どのように成長してきたかを皆で確認しました。長期に渡って関わってきたスタッフや、ちょっと会ったことがある程度の保護者など、様々な立場の人がいる中で、様々な意見交換がされました。

 ここでは、駒沢スタッフの中から挙がった印象的な話を1つご紹介します。

    −−−−−−−−−−−−−

 初めて会った時のカイドウくんは4年生で、1人で遊んでいる事が多かったり男性スタッフといる事が多かったりで、私は『どうしたらカイドウくんと仲良くなれるんだろう・・・』と考える日々でした。  2人で遊ぶ機会は少なくても一緒におやつを食べたり掃除をしたりするうちに少しずつ距離が近づいていきました。また、夏休みに毎日思いっきり水遊びをしたり外出や調理を経験していくと、カイドウくんの方からも近付いて来てくれる事が増えてきました。それでもまだ微妙な距離感があり、『顔見知り以上仲良し未満』という感じでした。

 2年ほど過ぎた外出する日の朝、カイドウくんが和室でまったりと過ごしていたので挨拶をしに行き「お出かけ楽しみだね〜」「お昼は何食べようか?」など話しかけてみました。カイドウくんは頷いたりハイタッチで返したりしてくれましたが、そのあと1人で遊び始めたので、邪魔をしたら悪いなと思い和室から離れて自分の身支度をしました。

 いつものようにカイドウくんの楽しげな声が聞こえる中、私もいつものように過ごしていると、和室から「あーー!」と叫ぶ声に『呼ばれた』と感じる瞬間がありました。咄嗟にカイドウくんの方を見るとわたしの顔を見てニッコリ笑い、さらにもう一回「あーー!」。たまらずカイドウくんに駆け寄り、「いま呼んでくれたよね!?なに?来たよ!!」と大興奮でじゃれついたのを今でも鮮明に覚えています。ずっと感じていた距離感がすーっと溶けて無くなったようで、涙が出るほど嬉しかったのです。

 その日から、いつものにぎやかなわんぱくの中の、いつものカイドウくんの声とは別に、自分を呼んでくれるカイドウくんの声が聞こえるようになりました。呼ばれてはそばに行く・・・と繰り返すうちにカイドウくんの方から『この遊びやって』とリクエストしてくれるようになり、遊びに誘ってくれることも多くなりました。現在カイドウくんは中学2年生でわたしより背がうーんと大きくなりましたが、今でも変わらずじゃれあって遊ぶ仲です。

 以前はカイドウくんが1人で遊んでいる時にそばにいても、『2人でいるはずなのに1人だなー』と感じてしまいましたが、今ではそばにいることを認めてもらえているような、それだけで心地良いような暖かい空気を感じます。

 カイドウくんと私の関係の変化には、劇的に変わるきっかけがあったわけではなく、いつもの保育の積み重ねで絆を育むことができた結果なのだと思います。カイドウくんには、言葉以外の声にも心を傾けること、仲良くなるために焦らないことや諦めないことなど大切なことをたくさん教えてもらいました。

 これからも少しずつ関係は変わっていくのだと思いますが、カイドウくんと心が通った瞬間をいつまでも忘れずに保育をしていきたいと思います。