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 各施設のおたよりから

駒沢三茶ひかり 2015年1月

わんぱくの保育・活動の様子をお伝えするコーナーです。

《2015年、ホットにスタート!!》

★わんぱくクラブ駒沢
☆公開学習会☆

 1月23日に、わんぱくクラブ駒沢で公開学習会を行いました。駒沢のスタッフのみならず、他施設の保護者やスタッフにも参加して頂きました。今回は、駒沢に通うカイドウくんについて、ケース検討を行いました。わんぱく歴は8年目となるカイドウくんの個人記録を読み直し、彼がわんぱくでどういう時間を過ごし、どのように成長してきたかを皆で確認しました。長期に渡って関わってきたスタッフや、ちょっと会ったことがある程度の保護者など、様々な立場の人がいる中で、様々な意見交換がされました。

 ここでは、駒沢スタッフの中から挙がった印象的な話を1つご紹介します。

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 初めて会った時のカイドウくんは4年生で、1人で遊んでいる事が多かったり男性スタッフといる事が多かったりで、私は『どうしたらカイドウくんと仲良くなれるんだろう・・・』と考える日々でした。  2人で遊ぶ機会は少なくても一緒におやつを食べたり掃除をしたりするうちに少しずつ距離が近づいていきました。また、夏休みに毎日思いっきり水遊びをしたり外出や調理を経験していくと、カイドウくんの方からも近付いて来てくれる事が増えてきました。それでもまだ微妙な距離感があり、『顔見知り以上仲良し未満』という感じでした。

 2年ほど過ぎた外出する日の朝、カイドウくんが和室でまったりと過ごしていたので挨拶をしに行き「お出かけ楽しみだね〜」「お昼は何食べようか?」など話しかけてみました。カイドウくんは頷いたりハイタッチで返したりしてくれましたが、そのあと1人で遊び始めたので、邪魔をしたら悪いなと思い和室から離れて自分の身支度をしました。

 いつものようにカイドウくんの楽しげな声が聞こえる中、私もいつものように過ごしていると、和室から「あーー!」と叫ぶ声に『呼ばれた』と感じる瞬間がありました。咄嗟にカイドウくんの方を見るとわたしの顔を見てニッコリ笑い、さらにもう一回「あーー!」。たまらずカイドウくんに駆け寄り、「いま呼んでくれたよね!?なに?来たよ!!」と大興奮でじゃれついたのを今でも鮮明に覚えています。ずっと感じていた距離感がすーっと溶けて無くなったようで、涙が出るほど嬉しかったのです。

 その日から、いつものにぎやかなわんぱくの中の、いつものカイドウくんの声とは別に、自分を呼んでくれるカイドウくんの声が聞こえるようになりました。呼ばれてはそばに行く・・・と繰り返すうちにカイドウくんの方から『この遊びやって』とリクエストしてくれるようになり、遊びに誘ってくれることも多くなりました。現在カイドウくんは中学2年生でわたしより背がうーんと大きくなりましたが、今でも変わらずじゃれあって遊ぶ仲です。

 以前はカイドウくんが1人で遊んでいる時にそばにいても、『2人でいるはずなのに1人だなー』と感じてしまいましたが、今ではそばにいることを認めてもらえているような、それだけで心地良いような暖かい空気を感じます。

 カイドウくんと私の関係の変化には、劇的に変わるきっかけがあったわけではなく、いつもの保育の積み重ねで絆を育むことができた結果なのだと思います。カイドウくんには、言葉以外の声にも心を傾けること、仲良くなるために焦らないことや諦めないことなど大切なことをたくさん教えてもらいました。

 これからも少しずつ関係は変わっていくのだと思いますが、カイドウくんと心が通った瞬間をいつまでも忘れずに保育をしていきたいと思います。



★わんぱくクラブ三軒茶屋
☆柔道対決☆

 部屋遊びの時間がたくさんあった日のこと。セイドウ君と一緒に柔道をやりました。セイドウ君の通う高校では、体育の授業で柔道があります。道着もしっかり着て、年末には「柔道納め」もあって、かなり本格的。今回は、私服のまま二人で対決でしたが…、真冬にもかかわらず熱い戦いが繰り広げられました。

 セイドウ君のお父さんは、元柔道家。その遺伝子を受け継いでいるのか、めちゃくちゃ強いのです。私、コグチがどんなに倒そうとしても、サッとかわしてくる。倒して抑え込もうものなら、ものスゴイ力でまた立ち上がる…。何度も何度も立ち上がり、余裕の表情。コグチと言えば、もう挑戦者のつもりで何度も立ち向かいましたが…、なんだか全く相手にされていない感じでした。

 終礼にて。スタッフのニシさんとナカさんが中学時代に体育で柔道をやっていたので、もしかしたら今度、道着を持って来られるかも知れないとの情報をもらいました。次はもう少し本格的に本気でやってみたいな、と思っています。もちろん、他の子も誘って。でも、現在コグチの中のチャンピオンはセイドウ君です。



★ひかり
☆のんびり温まる会☆

 毎年恒例となっている新年会の鍋パーティー。今年は、『すき焼き』か『寄せ鍋』のどちらかを選べるようにしました。事前に話し合いの日に決めたのですが、青グループは満場一致で、すき焼きに決まっていました。赤グループでは寄せ鍋を選ぶ人も何人かいて、寄せ鍋グループが1つ、すき焼きグループが2つに分かれました。ミツヒロくんは、ヒロヒコくんに「すき焼きと交換しようね!」と前の週から話しをして楽しみにしていました。

 赤グループの新年会当日。リーダーのタクヤくんがニコニコと乾杯の音頭をとり、まずは鍋を楽しみました。約束通り、ミツヒロくんとヒロヒコくんでお互いの鍋の具材を交換し、和気藹々とした雰囲気でした。シゲナリくんは鍋の準備をてきぱきと動いて良くやっていました。ユウタくんは、熱々の野菜やお肉を毎回、ふぅふぅと冷ましながら食べていました。しめのうどんを楽しみにしていたアツヒロくんとユウタくん。ユウタくんは、「うどん食べるー。」と、今か今かと待ち遠しそうにしていました。アツヒロくんは熱々でも構わず頬張り、空になったお椀を指差し、おかわりが欲しいとアピールしていました。

 食後のお正月遊びでは、福笑いや坊主めくりをしました。今年の福笑いは、「クレヨンしんちゃん」を用意しました。一人ずつ、目やまゆ毛や口の部分を目隠しせずに置いていきました。大体どの位置にパーツを置くかイメージができていたようです。ピカソの作品のような芸術的な顔にはならず、やけにあごが長そうだったり、まゆ毛と目の感覚が近かったりしたぐらいで、みんな上手にしんちゃんの顔を完成させていました。坊主めくりは、運勝負です。ヒロヒコくんは、「大丈夫かなぁ〜。」とわくわくしながら札をめくっていました。最終的に一番多く札を持っていたのは、ノリスミくん。「おめでとう!」と両手を広げて待ち構えると、嬉しそうにハイタッチしていました。