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子供の書いたとんかつの絵

おしゃべり広場 (2007年7月)



 障害児のいる生活で起こるあんなこと、こんなこと、落ち込んだこと、嬉しかったこと、腹がたったこと、それ以外にも、おすすめの場所、感動した本、ここは、何でもありのおしゃべり広場です。
 おしゃべり広場、本当に久しぶりの更新です。残暑の夏から、秋を越えて、クリスマスを越えて新年になり、さらに3月になってしまいました。わんぱくでは、通常の活動に加えて、ひかりの旅行(河口湖)、三軒茶屋の旅行(千葉)、父母会行事では、ハイキング、蜜柑狩り、おもちつき、と色々なイベントを楽しんできました。わんぱくコンサートも無事終了しました。3月の総会を経て、新年度を向かえ、もうすぐ夏です。今年も楽しい活動をしたいと思います。HPの担当は、RYOから新しいメンバーにバトンタッチしました。これからもよろしくお願いします。

☆送迎での1コマ(2006.11 かなまま)
☆知的・情緒障害体験(2006.11 RYO)
☆大丈夫(2006.11 RYO)
☆わんぱく・おもちつき(2007.01 RYO)
☆ある朝の風景(2007.03 RYO)
☆ちょっと得した気分−武蔵野の森公園(2007.05 RYO)


送迎での1コマ

 娘が長年わんぱくにお世話になっていたこともあり、何かお役にたっていたいと、 送迎のお手伝いを続けております。今は、主に三茶メンバーの3人を担当しています。三者三様で、Yくんはまだ小1ですから甘えんぼさんで、教室での事を引きずって時々涙をためて玄関に出てきて抱きついてきます。でも、わんぱくに行ってお兄ちゃんたちと遊ぼうとなだめながら歩き始めると、漢字やローマ字を読める彼は、住居表示やお店の看板を読みながら、わんぱくまでの20分を頑張って歩いてくれます。Nくんは高2の青年ですから歩くのが早くて、コンパスの違う私は小走り状態です。犬のエバちゃんのことを聞くとうなづいたりしてくれます。Mさんはマイペースで、帰る道も自分で決めていて違う方へはテコでも動きません。注意された時の口調を真似して独り言をいいながらよく歩きます。毎日の生活に追われる私にとって、運動と息抜きの時間になっています。皆それぞれ可愛いです。我が娘もですが・・・フフフ(2006.11 かなまま わんぱくプレス11月号より転載)


知的・情緒障害体験

以前(2004年10月)におしゃべり広場に書いた「知的障害者の権利主張」という文章で、 車椅子体験、高齢者体験など色々障害体験はあるけれど、知的障害体験はきいたことがない、 と書いた。ところが、2006年11月 の朝日新聞で、「知的障害」を体験、母親らが講座 「いろんな感じ方があるよ」という記事が紹介された。
 例えば、言葉では「ピカチュウ語しか通じない」という状況を設定し、うまく通じないことのもどかしさを体験する。視界では、ペットボトルを切って、注ぎ口からしか鮮明に見えない状況を作り出し、鮮明に見える範囲が狭いという自閉症の視界を体験する。動作では、両手に軍手をはめて鶴を折る。制限時間30秒。わかっているのにできないもどかしさ、せかされることのつらさを体験する。実際体験したわけではないので、詳しくはわからないが、出張講座などもあるようなので、ぜひ一度体験してみたいと思う。こうして、知的障がい、情緒障がいへの理解が、少しづつでも広まればいいと思う。 (2006.11 RYO)


大丈夫

 こども劇場の活動で、「障害児・者と楽しむガムラン・ワークショップ」を企画した。会も半分以上すぎたころ、8か月くらいの赤ちゃんを抱いた夫婦が会場に入ってきた。「見学させてもらっていいですか?」とのことで、「構いませんよ、どうぞ」と椅子を勧めながら、心の中では、「楽器をたたいて思い切り騒がしいんだけど・・。赤ちゃん、寝てるんじゃないの? 大丈夫?」と思っていた。子ども達は、思い思いに楽器を演奏し楽しんだ後、講師の方のガムランの演奏を聞いた。時々「騒がしくないですか? 赤ちゃん大丈夫ですか?」と夫婦に声をかけたが、夫婦はガムランを楽しむ子供達の様子をずっと見ていた。会が終って、夫婦は立ち上がり、「ありがとうございました」と告げて、そして続けた。「この子、ダウン症なんです。みんなとても楽しそうで、勇気がでました。」 お母さんは、少し涙ぐんでいるようだった。私は(赤ちゃんが障害児だということに)全然気が付かなかった。そうだったのか。「参加している子どもには、ダウン症の子どももいますよ。」と答えて、そして「大丈夫ですよ、元気に大きくなるし、きっと楽しく過ごせますよ。」と声をかけた。夫婦は、もう一度「ありがとうございました」と去っていった。その後で、「しまった、わんぱくの就学前児童デイサービスを紹介したらよかった」と気づいた。あー、どんくさい!

 でも、これは、ちょっと嬉しい出来事だった。子供たちの楽しそうな様子をみて、障害があっても楽しく暮らせるのだと思ってもらえたのなら、こんなに嬉しいことはない。ワークショップを企画してよかった、と改めて思った。色々あるが、人生は結構楽しい。きっと大丈夫、大丈夫!、 (2006.11 RYO)


わんぱく・おもちつき

 12月18日(日)、父母会恒例のおもちつき大会が、わんぱく駒沢で開催された。 今年は、新しく始まった児童デイサービスを利用している未就学の子どもと家族が参加した。3歳前後のかわいい子ども達と、すごく若いパパとママ。小さな子がいると、それだけで場がすごく和やかになる。とても楽しいおもちつきだった。

   後で、参加してくれた若いママさんたちもとても楽しかったと感想を述べていてた、と聞いた。なぜか、とちょっと考えてみた。もちろん、おもちつきも楽しかったと思うし、児童デイサービスで仲間ができたことも大きいと思う。さらに、色々な世代の障害児たちの様子を見たことも理由のひとつではないだろうか。
 子どもに障がいがあるかも・・とわかった時、これから先どんな生活になるのか、小学校は?、中学校は?、大人になったら・・を具体的に感じることは難しい。まだまだ障害児・者の社会参加は少ないし、統合教育は一般的ではない。ガムランワークショップに来てくれた夫婦のように、わんぱく・おもちつきで、小学生、中学生、高校生、青年まで色々な世代の障害児が、楽しい時間を共有し、幸福に生きている姿を見ることは、それぞれが次の世代を見通すことができる、いい機会になると思う。ま、RYOの想像ですが・・・。
 とにかく、おもちも豚汁も、とってもおいしかったです。(2007.01 RYO)


ある朝の風景

 ある朝のこと、朝ごはんの途中、ダンナが長男に声をかけた。 「ほら、あと15分で出かけるで。ちゃっちゃと食べ。」
長男が「♪♪チャッ、チャッ、チャッ、チャッ、かぼちゃのスープ♪」と歌いだす。
ダンナ「チャッ、チャッ、チャッ、チャッ と歌っとらんと、パッパカ食べ」
長男「♪♪オウマはみんな、パッパカ走る、パッパカ走る〜♪」とまたもや歌いだす。
 これは別に教えたわけではなく(多少きっかけは作っていますが)、彼自身が言葉あそびを楽しんでいるのだ。彼は、平かなの読み書きが、かろうじてできる、というレベルだが、こういった会話能力があるのは、すごい!と思う。知的障がいとひとくくりにしても、その様態は本当に千差万別だ。だから障がい児に対応するには、まずしっかり観察して・・・なんて難しいことはほっといて、素直に「すごいねえ、面白いねえ」と長男に話しかけて、私達も「♪チャッ、チャッ♪」と口ずさむ。こんなところにも、確かに小さな幸せがある。  (2007.03 RYO)


ちょっと得した気分−武蔵野の森公園

 5月の連休に野川公園に行った。ところが公園は駐車場待ちの車の長い列、駐車場は既に満杯。「どうしよう」ととりあえず、駐車場待ちの列につけると、駐車場の整理係の人がやってきて、こう告げる。「駐車場は満車です。待ち時間がどのくらいになるか、わかりません。ここからちょっといったところに武蔵野の森公園という公園があります。そこは駐車場の規模が大きいので駐車できます。そちらの公園はいかがですか?」私達は、その公園に行くことにした。

 武蔵野の森公園は、駐車場に自販機がある以外、売店もない、ひーろい原っぱのきれいな公園だった。調布飛行場を見下ろす丘の上から、飛行機の離着陸が見える。1時間ほどの間に数回、飛行機が離陸したり、着陸したりするの見た。これは、結構すごい! なんかすごい雄大な気分! 地形のせいかも知れないが、風が吹いていて、とても気持ちいい。ゆったりした時間を過ごすことができた。家に帰って、冊子「公園への小さな旅」を調べてみたが、武蔵野の森公園は紹介されていなかった(インターネットにはありましたが・・)。なんか、ちょっと得した気分・・。皆さんも機会があったら、ぜひドーゾ。
  (2007.05 RYO)