子供の書いたとんかつの絵   

おしゃべり広場(2002年10月)         ●過去のページ一覧へ



☆時間が! 時間が!(2002.12 くわ)
☆サンタは何歳まで来るの?(2002.12 RYO)
☆この頃の息子(2002.9 りんちゃん)
☆充実した人生を送るために(2002.9 ちあき)
☆ちあきさんに同感!(2002.9 RYO)
☆親のつぶやき(2002.9 くわ)

時間が! 時間が!

 寒いですね。親子ともお布団から離れがたい季節になりました。でも、わんぱくの子どもたちはとっても元気で、しょっ中どこかの公園に行ってます。みんな若いね〜。子どもたちだけでなく、スタッフの面々もパワー全開!?。親が寒〜いって文句タラタラなのに。ごりっぱです。

 さてこの時期、子どものいる家庭ならどこも、子どもの進級、進学でいろいろあるかと思います。ご多分にもれず我が家でも、進学に向けてドタバタ状態。何せ親子ともぼさ〜っとしているもので。(はたから見ると笑ってられるけどね)頭の中では一応あせってて、あれ忘れた!これ出してない!なーんてことにならなければいいけどとか、別に受験するわけではないからいいけど、もしそうなら今ごろ顔がひきつっているかもしれないなあとか、いろいろ考えを巡らせてます。

 毎日が坂を転がり落ちるというより、急降下しているような、1日があっという間に終わってしまうこの状態。いつまで続くのだろーか?そんなこんな考えつつ、「時間が!時間が!」と騒ぎながら、今日も自転車を走らせているのでありました。あ〜あ。(2002.12 くわ)

サンタは何歳まで来るの?

 知的障害のある息子は、高2になった今もサンタクロースを信じています。8月の誕生日が終わると、もうクリスマスに何をもらうかが気になりはじめます。12月になると、サンタクロースにお願いの手紙を書きます。「サンタに手紙は届いただろうか」「プレゼント探してくれるだろうか」と、毎日何かしらサンタの話をしています。

 高校生になった去年から、「高校生はもう大人だから、サンタはこないのじゃないか」とまわりから言われて彼は、気が気ではありません。「高校生ってまだ子供やんな〜」と一生懸命同意を求めます。  先日、実習にいくために黒い革靴が必要になり、買いに行きました。大人用のビジネスシューズを合わせたのですが、どんなにサイズを小さめに選んでも、幅が広すぎてブカブカです。お店の方が、学生の通学用の靴はどうですか、と出してくれて、やっと合うものを見つけたました。そのときの彼の一言。「大人の靴があわへんねんもん、やっぱり僕はまだ子供や。やっぱりサンタは来てくれる。」 こんな風に結びつけるのか、ととってもかわいく思えてしまいました。

 ところで、今年の彼の希望は、パイロットのスーツ、オーダーメイドで6万円、そんなに高いものを言ってはダメ、と夏用のパイロットシャツを提案したのだけれど、手紙には、ちゃっかり、「パイロットのシャツとワッペン。でもジャケットも欲しい」と書いてありました。

 プレゼントの調達をどうするか、どこまでかなえるか、サンタは頭を痛めています・・・。(2002.12 RYO)

この頃の息子

 この頃息子が、やたらと丁寧なというか事務的なというか言葉使いをするようになりました。別な言い方をすると他人行儀な言い方をします。例えば、「あれやっといて」というと、「はい解りました」とか「そうですか」というような具合です。言われてから誰に今言われたんだと思って、後ろを振り向くと何か用事?、てな顔の息子の顔があります。心の中で「おい、俺たち親子だったよな」と思ってしまいます。

 自閉的傾向の彼の障害は極めて融通が利かない側面を併せ持っています。だから、多分仕事先で周りの会話を聞いて、自分も社会人としてそうしなければとやっているのだと思うのですが。彼にとって家族の間だからといって急にはテンションは変えられないということなんでしょうが。

 むかし、彼の仕事場へ同行したことがあるのですが、入り口から無茶苦茶緊張しているのが解りました。家族も指導員も友達もいない戦場に入っていく感じでした。社会人としては当り前のことですが、このドアを入ったら誰にも甘えられないという覚悟が垣間見えました。

 その彼も「ひかり」の活動では「おまえー」とか「ばかじゃないの」とか、昔からの友達とはしゃぎまくっております。それはそれでありがたいのですが、親としてはちょっと嫉妬もあります。  家でもくつろいでくれや。おれは他人か。さびしいーーっ。 (2002.9 りんちゃん)


充実した人生を送るために

 私の14歳になる息子は重度の自閉症で、思春期に入り行動障害は重くなるばかり・・・。パニックになった時には、自傷・他害がでて我が子ながら途方に暮れる事があります。

 この息子の他に8歳になる娘が一人おり、兄と一緒の時は殆ど兄の機嫌と事情にあわせる為、小さい頃から何かと我慢を強いられてきただろうと想像します。夏休みなどの長期休暇にもし息子がずっと家にいたら、母親は毎日の問題行動に振りまわされ、心にゆとりがなくなり、疲れ果て、家の中は険悪極まりない事でしょう。独立型のキッチンが欲しいとか(入口ドアに鍵をかけ、冷蔵庫や食品の管理をしたい)、息子に個室があればテレビ、ビデオデッキ、CDコンポを買い与え一人で楽しんで欲しい・・・、等我家でも住居を世田谷区にこだわらなければ可能かも知れません。でも「わんぱく」は世田谷区にしかありません。全国どこでも障害児・者や介護する家族が人並みの人生が送れるようになって欲しいものです。

 息子は水曜日に別の療育機関にいく日以外、ほぼ毎日「わんぱく」に参加して8年。下校の遅い日など、母親は送迎で時間がつぶされ、「レスパイトにはなってないよ〜」と思う日もありますが、夕方3時半〜のおやつ作りや掃除などの家事労働を毎日経験する事、帰りの会での繰り返しする手遊びなど集団との同化は自閉症の子にとって、どれだけ訓練になっているか計り知れません。

 運営費を捻出するための「わんぱく」のバザーにはノルマに近い目標があり、夏期には「また?!」と思える程毎月のようにあり、バザーと聞くと気分が滅入るのですが・・、「わんぱくバザー仕事、お留守番」と毎回何かの標語のような言葉で送り出され、母親が帰るまで家から一歩も出ず、「わんぱくバザー仕事に行きました」といいながら笑顔で飛び跳ねる息子の「余暇活動の場」確保のためにお手伝いしています。

 今年の夏、息子は「としま園のプール行くの」と決めています。これまで我家御用達だった”ワイルドブルー横浜”がなくなってしまい、大好きなプールは月1回の「わんぱく」でのプールだけです。区立の立派なプールはあるのですが、大きな息子が飛び跳ねる度に、監視員と回りの人の視線を感じるので使えません。何が悲しくて40面さげて”としま園”なの・・と今からウンザリしています。区のガイドヘルパーは18歳からしか使えないし・・・(それ以前にプールはダメ?)。この場をかりて息子を”としま園”のプールに連れていってくれる方を募集します。

 この冬、息子は2シーズンぶりにスキーに行きました。小学校の障害児学級に入学しなければ息子は一生スキー板を履かなかったかも知れません。(右の絵はTVにスキー場が映し出されたとき息子が書いたものです。)きつい斜面でころんで起き上がれない息子は「起こして下さい」と言い(そんな言葉知ってたの?)、斜面を板を履いたまま登っていく私(8年前には想像すらできない!)、しがみついてくる身長170センチにもなった息子を抱え滑り降りる私(我ながらうまくなった!!)。それでも超初心者コースでは、リフトに自分から7回も乗って、満足そうに「スキーをしました。」と言った息子の姿を見て、前日のハードな救出劇も忘れ、又スキーに行こうと思いました。

 「わんぱく」のサポートのおかげで私は前向きに?障害児の子育てに取り組めています。まーちゃん、いつか富士山の頂上に登ろう!山登りの得意な君は母の手を引いてくれるだろうか・・。(2002.9 ちあき)
(2002.2 わんぱくプレス掲載)

ちあきさんに同感!

 ちあきさんのスキーの話、あまりにもうちと同じなので、とっても共感しちゃいました! うちは、運動オンチの両親が、子供の両脇から支えてすべるという涙ぐましい努力の結果、初心者コースなら滑って楽しめるようになりました。両親が手をはなしても、君がバランスを崩さずに滑れたときには、本当に涙がでるほど嬉しかったデス。このスキーも、多分両親だけならきっといかなかったでしょう。なんせ運動オンチの両親なので。小学校の学童の卒業旅行が毎年スキーで、君はみんなと一緒に行きたくて、みんなのように滑りたくて、頑張ったんだよね。仲間の力ってスゴイ!

 でも君は、腕の力が弱くって、転ぶと起きあがることがとても難しい。だから、母は、君が転んだら、余裕を持ってその横に助けに行けるよう、決して君を追い抜くことがないように細心の注意を払って滑っているのに・・。君の姿を見失って、はっと気づくと、君はゲレンデの彼方上で転んでいたりする。ショック! よっぽど一度滑り降りて、リフトで上がって助けに行こうか、と思ったのだけど、もし、その間に君の姿を見失ったら?などなど色々考えて、結局カニサン歩きで、ゲレンデを登り、助けにいくの。あー大変!

 でも、たとえ初心者コースしか滑れなくっても、スキーは楽しい。滑り降りるときに頬にあたる雪や風はとても気持ちいい。とっても疲れるけれど、また行こうと思ってしまう・・。いつか、みんなでいきたいね。(2002.9 RYO)

親のつぶやき

 夏休みが終わって1ケ月以上たちますね。早いものです。障害児とその親にとって、夏休みってほんと大変なんですよ!長いお休み買物や用足しもままならず、親子でにらめっこして一日が過ぎます。一緒にどこか出かければ、ですか?自閉症の子どもはそれが難しいんですよね。それにこういう子どものやることは、親が恥ずかしい思いをするか、他人に迷惑を掛けて申し訳ありません状態になるかなんです。まあそれでもだいぶ慣れましたが。それにそうやって連れ出しても、当人は喜んでいるふうには見えないし、へたするとパニックになってしまうし。そんなこんなで親子でストレスためているんです。

でもそんな状況でも働いているお母さんが、最近増えているんですよ。夏休みはそんな親にとって大問題!どうやって夏休みを乗り切ろうか、仕事をしようかなんて、子どもがある程度大きい普通のお母さんは、たぶん考えたことないでしょうね。とにかく、そんなこんなで今年の夏休みも何とか乗り切りました。次は冬休みです。どうやって乗り切ろうかなあ。とにかく、体力と根性たくわえておかなくっちゃ! byくわでした。(2002.9 くわ)